第372話エミリーの言葉を信じなかった

「エミリー、俺に何を望んでる? はっきり言え!」

エイデンはエミリーから時間と場所を知らされ、翌日、約束の場所にきっちり時間どおり現れた。

エミリーの姿を見た途端、彼が口にしたのはそれだった。

ここ数日、理由もわからない落ち着かなさに苛まれていて、こんな厄介ごとに関わりたくなどなかった。それでも結局、彼は来てしまったのだ。

エミリーは彼の苛立ちを見て、胸の奥が少しだけすっとした。

わざと間を引き、すぐには答えない。その代わりに、言い返した。「別に用がなくたって、あなたを呼んじゃいけないの?」

エイデンは眉をひそめた。

まっすぐにエミリーを見据える。「気が変わったのか? 少し前まで...

ログインして続きを読む